こんにちは カプリシフォンデコの角田幸子です
私はオーダーメイドケーキのお店『カプリスイーツ』を2011年11月にオープンさせ、これまで多くのバースデーケーキやアニバーサリーのデコレーションケーキのオーダーを受け、たくさんの方々に喜んでいただき、販売して来ました
その数1,000台は優に超えていると思います
そんな販売畑の私がなぜデコレーションのレッスンをすることにしたのか?
焼き菓子を作るのは得意だけれど、ケーキのデコレーションが「とにかく苦手」と言う方がとても多く
「きれいにデコレーションしたケーキを作りたいけれど、苦手意識があってどうにも手が出せない」
「作ったことがあるけれど、デコボコ、ザラザラ 直せば直すほどひどくなって、自分にはケーキのデコレーションは向いていないとあれ以来作っていない」などのお話をたくさん聞いてきたからです
私も最初から上手く作れた訳ではありません
製菓学校に通い勉強した訳でもなく、ケーキ店で働いたこともありません
だからとにかく失敗しては「どうやったら、きれいにクリームが塗れるのか?」
「どのくらいの固さのクリームにしたら、フルーツがケーキの上から滑り落ちてこないのか?」などなど、試行錯誤の繰り返しでした
ここで一つ私の大失敗談を
お友達のバースデーケーキを作らせてもらったことがあり
次にそのお友達が来店した時に衝撃の事実が伝えられます
「実はあのケーキ カットしようと思ったら、上の段のケーキが滑り落ちちゃって でも味は美味しかったから大丈夫だよ」と
友だちはすぐには言わずに食べてくれたのです
もー!私は血の気が引きました
もちろん返金させていただき、平謝りでした
そんな初期の頃に私にケーキを頼んでくれた友だちには今でも足を向けて寝れません
そんな苦い経験を踏み、私も今に至っていますので
私がかつてずっと悩み、試行錯誤をし、習得してきた技術が
デコレーションの事で悩んでいる方々の少しでもお役に立てるのならば、私の持ち得る全てをお伝えし
デコレーションの苦手意識をなくしてもらい デコレーションが楽しいものだと思ってもらえるために
レッスンをスタートしようと思ったのです
◆スポンジケーキとシフォンケーキのデコレーションってどこが違うの?
デコレーションと言って、まず皆さんが思い浮かべるのは、バースケーケーキやクリスマスケーキなどでよく見かける、いちごショートなどではないでしょうか?

それではスポンジケーキとシフォンケーキの違いやそれぞれのデコレーションの違いについてお話したいと思います
スポンジケーキのデコレーション
- 【特徴】 ケーキにしっかりとした弾力と厚みがあり、生地を重ね、ナッペ(表面にクリームを塗る事をナッペと言います)がしやすい生地
- 【一般的な手順】
- 1. 生地を数枚にスライス
2. 間にクリームといちごなどのフルーツをサンド
3. 外側にクリームをナッペし、全体をきれいに仕上げる - 【メリット】 形が崩れにくいため、デコレーションの自由度が高い
ウェディングケーキやバースデーケーキに向いている
シフォンケーキのデコレーション
- 【特徴】 とても柔らかく、軽やかでふわふわした食感。中心に穴のある焼き型で焼くのが基本。
- 【デコレーション方法】
- 1.ナッペはせずに、緩めのクリームを上からふんわりとかける
2.真ん中の穴にフルーツやクリームを詰める方法も人気
3. 側面、上面全てをナッペして、トップに絞りを入れる - 【注意点】 スポンジのようにサイドがまっすぐでなく、上に向かって先細りになっているので
形状をいかしたデコレーションが求められる
✅まとめ
項目 | スポンジケーキ | シフォンケーキ |
---|---|---|
生地の質感 | しっかり、弾力あり | 軽く、ふわふわ |
カット | 容易にスライス可能 | スライスにはやや不向き |
ナッペ | 可能 | 可能 |
飾り方 | クリームで全体を覆う トップに絞りを入れる | クリームを上からふんわりや全体を覆う トップに絞りを入れる |
向いている用途 | フォーマルなデコレーションケーキ | カジュアルでナチュラルな印象に オシャレでセンスある印象も可能 |
今米粉ブームもあり、とにかく人気のシフォンケーキ 手軽な材料で手間もそれほどかけずに焼ける身近なケーキであるシフォンケーキですが
そのデコレーションとなると
ケーキの高さはあるし
真ん中に穴があるし

カプリシフォンデコのレッスンでは、上記3の側面、上面全てをナッペして、トップに絞りを入れる
をご指導していきます

◆では、どうやったらシフォンケーキのナッペやデコレーションがきれいにできるのでしょうか?
まずはその本題に入る前に
ケーキをデコレーションするための最低必要な道具をお伝えします
1,回転台 直径25㎝の人工大理石

こちらはとても回転がスムースで、台自体に重みがあるので、デコレーションしていて滑ったり、ずれにくいと言う特徴があります
これからケーキのデコレーションをして行こうとお考えの方でしたら、1つはご用意いただくととても重宝します
最近は直径30㎝のものをよくネットなどで見かけ、生徒様もそちらをご用意いただく方が多いです
30㎝でも大は小を兼ねるので、大きめのケーキのデコレーションなどに使う時などにも便利になりますから、そちらでももちろん大丈夫です
が、その分重みも増しますので、取り扱いは慎重に十分注意が必要です

こちらは直径24㎝ プラスチック製の回転台になります 17㎝のシフォン型を乗せています
シフォン型の淵まで測って、18㎝ 24ー18=6cm シフォンを中央に乗せて周りに3㎝のスペースがあることになります
このくらいのスペースは必要で
生徒様が「うちに前からあったプラスチック製の回転台です」と言って、直径20㎝ほどの回転台を使われる方が時折いらっしゃるのですが
デコレーションを始めて、クリームが回転台からテーブルに落ちてしまい
結局「これではダメですね」と新しいものを買い直されています
またプラスチック製はとても軽く、持ち運びや収納場所にあまり気を使わなくても良いと言う利点もあるのですが
軽くて滑りやすく、回転もスムースでなかったりしますので
補助的に使われるのが良いと思います
次に必要な道具です
2,パレットナイフ

こちらのパレットナイフを使い、ケーキをナッペしていきます
左から8号(巾3.5×刃の長さ約20㎝)、6号(3×15.5cm)、5号(2.5×12.5cm)
※巾は一番太い所を計っています
基本的にナッペ全体をしていくのに私が使用しているのは8号です
一番右の5号は巾も細く、軽いため穴のナッペに使用しています
こちら5号はネットや製菓道具店などでないとあまりないかもしれませんので
穴のナッペに6号を使われている生徒様もいらっしゃいます
さて本題の
では、どうやってシフォンのデコレーションがきれいにできるのか?
まずはこちらの写真をご覧ください

こちらはスポンジケーキを焼く時の型です
左端に当てたパレットナイフがピタッと型に沿っていますよね
次にこちらはシフォンケーキ型を回転台に乗せ、パレットナイフを垂直に当てたものです

当たり前の話なのですが、シフォンケーキは上に行くにしたがって、やや先細りになっています
素敵なフォルムですよね
ただ!素敵だわと目を潤わせている場合ではありません
と言う事は、スポンジケーキの時のようにパレットナイフを垂直に当てたのでは
真ん中くらいから上部にかけて赤い線を付けてみましたが、隙間ができてしまい
そこをきれいにナッペすることができないという訳です
そこで私が生徒さんにご指導する時に言う言葉が
「サイドのナッペはパレットナイフをシフォンに沿わせてくださいね」と言う事です
垂直のままではなく、シフォンケーキの傾斜に沿ってパレットナイフをやや斜めに当てる
またここでのパレットナイフを当てる時の力の加減や、向きなど
詳しくはレッスンでお伝えしていますので
現在シフォンケーキのデコレーションのオンラインレッスン6回のコースレッスン
5月スタート生を募集しています
次回は
◆デコレーションに使う生クリームについてお話したいと思います